交通網が発達しており、アクセスが便利な老人ホームが多数

大阪市の西端に位置する行政区のひとつ、鶴見区。
城東区から独立してからまだ40年程度しか経っていません。
しかし、1990年に盛大に開催された「国際花と緑の博覧会」の舞台となったエリアで、いまだにその跡地は区のトレードマークとなっており、常に内外からの注目の的となっています。
2008年には、区のマスコットである「つるりっぷ」というキャラクターが発表され、さまざまなノベルティグッズが登場してヒット商品となりました。
こうした華やかな情報のほかに目立つのは、続いている住宅地の開発です。
それに伴って商業施設なども随時改良が加えられており、決して広大ではないものの、ほぼ不自由なく暮らせるエリアとなっています。
狭いこともあって区内の鉄道の駅は、片町線放出駅や長堀鶴見緑地線の鶴見緑地駅・横堤駅くらいしかありませんが、城東区との境にある今福鶴見駅や東大阪市の徳庵駅・鴻池新田駅を楽々と利用できます。
市営バスの路線は豊富ですし、近鉄バスや京阪バスも区内を走行しています。
鶴見区内の人口は、1980年代に入ってからは常に伸び続けてきました。
21世紀に入ってからもその勢いはほとんど変わりませんでしたが、2010年を過ぎたあたりから急激に落ちてきました。
人口が長い間伸び続けてきたことも手伝って、区内の高齢者人口は、よその自治体と比べた場合わりと少なめです。
2023年には人口11万2,177人、高齢化率22.5%となっています。
高齢化率は全国平均や大阪市の平均と比較してもかなり低い数値です。
もっとも、2030年には30%に達するという試算を出した有識者もおり、無策でいてよいわけではありません。
鶴見区でも老人ホームや高齢者専用住宅は次々に建設されています。
まだ数が多いとはいえませんが、特に目立つ施設はサービス付き高齢者向け住宅で、その次が介護付き有料老人ホームでしょう。
すごく安い施設が存在するわけではないものの、月額使用料が10万円台に収まる可能性がある施設なら決して少数ではありません。
入居一時金がかからない施設も少なからずある様子です。
また、駅から近くてアクセス面が便利なケースが多いにもかかわらず、建物や敷地のサイズにゆとりがあって狭苦しさを感じなくてよいケースもまた多いという特徴も見いだせます。