老人ホームの数はそれほど多くないものの、種類はバラエティ豊かで選択肢の幅も広い

大阪府の中央からやや南西よりに位置する泉大津市。
面積は狭いものの、江戸時代から繊維業が隆盛などでおおいに繁栄してきた歴史があります。
現在でも繊維業は形を変えて業績を出していますが、「堺泉北臨海工業地帯」の一角として、その他の製造業や流通業が非常にさかんです。
多数の企業がこの地に拠点を置いていることと、再開発が市内各地で進められていることもあって、現在のような人口減少のリスクが全国的に叫ばれる時代にあっても、市内の人口はまだ伸びる可能性が高いといわれています。
大阪でも特に活気のある都市と呼べるでしょう。
狭い都市ではあるものの、少なからず史跡や観光スポットなどもありますし、高齢者の居住地としても悪いところではありません。
それに、何かあったときにすぐに外出がしやすい場所でもあります。
鉄道は南海本線を利用できますし、市外の阪和線をよく使う市民も少なくありません。
南海バスや公共のバスも充実しています。
また、関西国際空港や大阪国際空港へのアクセスも楽にできるロケーションとなっています。
市内の人口は、1980年代に増加がいったんとまり、ゆるやかに減少しつつありました。
しかし1990年代後半からまた増加がはじまっています(ただしこの数年は横ばい気味ですが)。
2023年には人口7万3,282人、高齢化率26.1%との調査結果がでました。
伸び方が遅いとはいえないものの、大阪府全体の結果よりは明らかに遅めです。
とはいえ高齢者福祉対策は早急に必要です。
近年の市内の要介護認定者数の推移をみると、2007年にわずかに減少していますが、それ以外の年は一貫して増加しており、現在は3000名を超えています。
行政が介入する介護施設を利用する高齢者は年間で300名を超えていますが、受け入れ体制の強化を促す意見があとを断ちません。
もっとも最近の泉大津市では、官民双方があらゆる形態の施設の開園・運営に力を注いでいます。
確かに施設の個数や受け入れ可能な人員についてはまだじゅうぶんではありませんが、施設の種類にはかなり多様性が感じられます。
月額使用料が10数万円でよい施設は、たいていの種類で見つけられますから、ある意味で「施設選びがはかどるエリア」ということになりそうです。