グループホームが増加の一途で、認知症高齢者に手厚い支援も

淀川の河口近辺をカバーする福島区。
古くから海運業の一角として使われてきた場所です。
また、平安時代以降、何度も歴史的な事件の舞台となってきたことでも知名度があるエリアです。
江戸時代に入ると蔵屋敷が固まっていた以外は農耕地として利用されることが増え、派手な出来事は減りました。
しかし明治中期からは近代化がどんどん活発になり、一大工業地として繁栄します。
パナソニックや丸大食品が誕生したのも、実はこの福島区内でした。
戦後になると工場用地は少なくなりましたが、その跡地を利用したビルやマンションなどの建設ラッシュが20世紀終わり近くになってからスタートしました。
現在もまだ住宅地や商業地区の増設が続いています。
交通機関についてここでおさらいしておきましょう。
JRの大阪環状線と東西線、阪神電気鉄道の本線、そして大阪市営地下鉄の千日前線が通っており、広大な区域ではないわりには高すぎるくらいの利便性を感じ取れます。
阪神高速道路の支線が3本あることや、大阪市営バス・阪神バスなどを利用しやすい点も、福島区の暮らしやすさを増幅させています。
工場の移転などにともなって、区内の人口は1990年代前半まで減少の一途をたどっていました。
しかし21世紀初頭からはっきりとした回復がはじまり、現在は約40年ぶりに7万人台に乗ったところです。
この人口の増加は、福祉政策を長い目で見ていく場合にはメリットが多くて歓迎すべき兆候となっています。
2023年の人口は7万9,199人、高齢化率18.8%となっています。
国全体の平均値よりもはっきりとした低さにとどまっており、これからも若い世代の人口がほどよい比率で増えていくことが期待されます。
ただし少子化率もかなりの低さを記録しており、少子化への取り組みとケアサービスのような高齢者福祉を同時に進行させることがベストでしょう。
現在の区内で活力を増している介護施設はグループホームでしょう。
数が増えただけではなく、費用やケアの内容などから高い人気を博しています。
その他の施設もまんべんなく建てられていますが、公的な施設は概して数が少な目だという印象を持つ人もいます。
しかしその分民間の施設が戸数・収容人数を同時に増やしており、区民からの期待にしっかりと応えていると評価できます。
福島区では、駅から近くてアクセスが楽な施設が中心です。
見学はできれば精力的に試した方が良いでしょう。