摂津富田駅を中心に、バラエティ豊かな老人ホームのラインアップ
高槻市は、大阪府の三島地域に位置する中核都市で、東大阪市、豊中市、枚方市と同等に重要視されている地域です。
大阪市と京都市の間に位置しており、「JR京都線」と「阪急京都本線」が通っていることから、2つの地域へのアクセスが非常に良い地域。
大阪・京都へ通勤・通学している人たちのベッドタウンとして人気があります。
北高南低の地形で北部には山々が並んでいますが、南部は淀川沿岸に向かって農地や集落となっています。
市内最高の山は「ポンポン山」で、海抜678.7m。
かわいらしい名前も相まって、ハイキング客から人気があります。
自然が残る一方で、駅周辺は高層ビルやタワーマンション、大型映画館が完備された商業施設などが建設されており、賑わいをみせています。
そのため、近隣はもちろん、関東や中国地方からの移住者が増加傾向にあります。
西武百貨店や松坂屋などの百貨店が出店しており、わざわざ大阪・京都に足を運ばなくても買い物などで不便はないでしょう。
便利でありながら自然も残る高槻市は、これからも新しい住民が増えていきそうです。
そんな高槻市の人口は、2014年時点で35万5,752人、2023年には34万8,530人と緩やかに減少中です。
そのうち、65歳以上の高齢者数は10万2,178人。
ただし、数年後には団塊の世代がすべて65歳以上になることから、高槻市では「高槻市高齢者福祉計画・介護保険事業計画」に取り組んでいます。
具体的には、各種控除や助成金はもちろんのこと、介護予防にも力を入れています。
「高齢者ますます元気大作戦」と称し、各種レクリエーションと発表の場などを積極的に主催。
地域の高齢者にとって生きがいやコミュニケーションの場となっています。
また、各種情報を掲載したわかりやすいパンフレット「高齢者暮らしに生かそうサービスガイド」を発行し、少々難しい介護保険の仕組みや福祉サービスの種類、受け方を解説。
市役所や各福祉施設で無料にて配布していますから、一度確認してみると良いでしょう。
高槻市の有料老人ホームは、高槻駅よりも少々離れた場所に建てる傾向があり、摂津富田駅周辺に多く建設されています。
中規模のホームが多く、なかには初期入居費用が1,000万円を超える高級感溢れる施設も存在します。
その一方で、家庭的な雰囲気が人気のグループホームもあるなど、大変バラエティ豊かです。
大阪・京都の中心部へのアクセスが良いながらも落ち着いた環境で、充実の福祉と快適な生活が期待できることから、近年高槻市の老人ホームを検討する方が増加しているようです。
高槻市では4人に1人が高齢者に
高槻市は大阪府の北部にある中核市で、JRの新快速に乗れば大阪駅や京都駅へ15分程度で行ける利便性の高い街です。
昼間は、「JR西日本の京都方面行き」と「大阪方面行き」の新快速が「高槻駅」に15分間隔で発着しています。
特急「はるか」の一部も停車するようになり、関西空港へ行きやすくなりました。
加えて阪急電鉄も市内に乗り入れており、昼間は「阪急高槻市駅」に「京都方面行き」や「大阪方面行き」が10分間隔で発着。
交通アクセスのが大変良い都市といえます。
高槻市の総人口は、緩やかに減少傾向にあります。
2023年の総人口は34万8,530人でしたが、年齢階層別に見ると0歳~14歳までの年少人口も緩やかに減少しています。
15歳~64歳までの生産年齢人口も減少傾向にあり、生産年齢人口が総人口に占める割合は60%を割りました。
一方、65歳以上の高齢者人口は増加の一途をたどっており、高槻市でも少子高齢化が進んでいます。
高齢者人口の増加にともなって、高齢化率も上昇しています。
2023年の調査によると、高槻市の高齢化率は29.3%。
この年の全国平均である29.0%を上回り、4人に1人以上が高齢者という状況です。
国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(令和5(2023)年推計)」
出生数と死亡数の推移を見ると、出生数は増減を繰り返しながら減少しています。
一方、高齢者の増加にともななって死亡数は増加。
2012年には、死亡数が出生数を上回る「自然減」となり、その後も同じ傾向が続いています。
高槻市では、さまざまな福祉サービスを提供することで、増え続ける高齢者の生活を支えています。
高槻市は介護施設の充実化を進めている
高槻市では、高齢者の増加にともない介護保険の要支援・要介護認定者数も増加しています。
2014年の調査では、認定者数は1万5,480人でしたが2023年には2万1,124人と増加しています。
この数はその後も増え続けている状況です。
高槻市では、介護施設に入らず自宅で暮らす高齢者が多いため、介護保険サービスのなかでもホームヘルパーによる「訪問介護」、入浴車が自宅まで来てくれる「訪問入浴介護」、看護士による在宅看護が受けられる「訪問看護」、理学療法士による「訪問リハビリテーション」などの「居宅サービス」が人気です。
また、「介護保険住宅改修費の支給」や、車椅子や介護ベッドなどがレンタルできる「福祉用具の貸与」、自動排泄処理装置の交換可能部品の購入時などに利用できる「特定福祉用具購入費の支給」なども在宅介護の手助けとなっています。
加えて、居宅サービスと併用できる「ショートステイ」や「デイサービス」、「通所リハビリテーション」なども利用率が高め。
夜間の巡回や緊急通報に対応する「夜間対応型訪問介護」や、認知症の人に対応する「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」などのサービスが受けられる「地域密着型サービス」も年々需要が高まっています。
高槻市は、サービスの質の向上や従事スタッフの増員などにも力を注いでいます。
高齢化が進むなか、介護度の重度化も進行しています。
重度化によって、自宅での生活から特別養護老人ホームなどの介護施設に入所する人が増えているため、高槻市は介護施設の充実化を進めています。
高槻市は「熱中症の予防指導」にも注力している
「高槻市ますます元気大作戦」は、市内在住の65歳以上の高齢者を対象とした介護予防活動で、市内各地でさまざまな介護予防を実施中です。
転倒予防のための「筋力運動」や、柔軟性・体力を培う「介護予防体操」の普及など基本的な介護予防に加え、高齢者が快適にウォーキングを楽しめるよう、安全に歩ける環境づくりを行う「ウォーキング事業」を推進。
そのほか医療・健康の知識講座や社会参加推進活動など、活動内容は多彩です。
尿漏れなど排泄に関する知識や予防法が学べる教室や、腰痛や膝痛予防についての知識講座、予防体操教室を開催。
生活習慣病やロコモティブシンドロームを予防し、健康寿命を伸ばすための健康教室があり、健康維持をサポートする内容の活動が多いのが魅力です。
嚥下力や咀嚼力、歯の健康などの「お口の健康」を守ることで、楽しく食事ができる状態を維持することも介護予防のひとつ。
「高齢期の口腔ケア教室」や、食事の偏りなどによる低栄養を防ぐ「高齢期の栄養指導」も行っています。
また、認知症やうつの予防など精神的な病気の予防教室や、高齢期の睡眠障がいの予防講座などを実施中。
閉じこもり予防活動では高齢者の外出支援や社会参加を推進し、高齢者の活躍の場を増やすべくシニア就労支援も行っています。
また、近年の気温の上昇にともなって高齢者の熱中症が問題となっているため、「熱中症の予防指導」を行い熱中症予防の知識を普及させています。
「福祉井戸端会議」を開催し地域包括ケアを推進
高槻市は、「水とみどりの生活文化都市」というキャッチフレーズを掲げ、自然と文化の融合をはかり、ハイレベルな生活ができる都市を目指しています。
歳を重ねても自分らしく生きていけるよう、多角的に高齢者の生活を支援。
包括的な福祉サービスの提供を可能にするため、地域包括ケアシステムを構築中です。
人口は減少傾向にあるものの、市の総世帯数は増加傾向にあり、2014年の総世帯数は15万7,367世帯でした。
全体的に一人暮らし世帯(単独世帯)が増えており、高齢者の一人暮らしも増加しています。
高槻市では、一人暮らしの高齢者への途切れない生活支援や、孤独死の予防などにも目を向けています。
一人暮らしの高齢者や障がい者を守るため、かかりつけ医療機関や緊急連絡先などの情報を保管する「救急医療情報キット」を配布。
「高齢者地域支えあい事業」では、65歳以上の一人暮らし高齢者を対象に、地域のボランティアや福祉委員会が「声かけ見守り活動」をすることで安否を確認しています。
また、認知症高齢者とその家族の支援にも力を入れており、高槻市医師会と連携しながら認知症ケアや医療支援の体制を整備。
認知症高齢者などの行方不明に対応する「徘徊高齢者SOSネットワーク」を構築しました。
定期的に地域ぐるみで徘徊模擬訓練を実施し、「認知症地域支援ネットワーク」を広げています。
さらに、高齢者の生きがいづくりの一環として、地域活動や介護予防活動などを行っている老人クラブの活動を支援したり、「住民懇談会」や「福祉井戸端会議」を開催したりしています。
懇親会には地域住民だけでなく福祉団体や事業者などが参加して連携を深め、意見交換などを実施。
高槻市はその場を借りて広く住民の意見を聞いています。
高槻市の福祉サービス運営適正化委員会とは?
高槻市社会福祉協議会は、市民の身近な相談窓口となる「コミュニティソーシャルワーカー(CSW)」を配置。
高齢者だけでなく、障がい者や子育て世代など、さまざまな人の日常的な悩みに対応しています。
「CSW」の相談員は、社会福祉士や精神保健福祉士など専門的な資格を持ち、相談者は的確なアドバイスがもらえるのが魅力です。
地域包括支援センターでは、社会福祉士や保健師などの専門職スタッフが、高齢者や家族の総合相談窓口となっています。
2018年の時点で市内に12ヵ所設置されており、行きやすいのがポイント。
介護だけでなく生活や家族間の悩みなど、何でも相談できるようになっています。
福祉施設以外にも、高槻市は気楽に相談ができる場所を増設中です。
地域の交流の場づくり活動事業では、コミュニティセンターや公民館など「ふれあい喫茶」を開催。
高齢者や地域住民が気軽に参加し、情報交換や相互相談、仲間づくりなどができるようにしています。
さらに、「福祉のまちかど相談」は地区福祉委員会を中心とした相談窓口で、地域住民の悩みに対応しています。
必要な場合は「CSW」や専門機関を紹介してもらえるシステムです。
民間の社会福祉施設連絡会が取り組む社会貢献事業「あんしんねっとあゆむ」では、福祉施設などの協力を仰ぎながら、保育から高齢者まで各専門分野のスタッフが問題を聞き、解決につながる機関などを紹介します。
高齢者と地域、高槻市を結ぶ役割を果たしている頼れるグループです。