住宅地が多いだけでなく、介護施設も増加しています

堺市中区が正式に発足したのは、今から約10年前のこと。
市の中枢機能を担う地区を含んでいるわけではありませんが、名称に忠実にほぼ市内の中心部をすっぽりと覆う形で広がっています。
特に宅地に使用される土地が大部分を占めていますが、農地なども多少残されており、静けさや気持ちが安らぐ風景がすぐ近くにあるという土地になっています。
深井だんじり祭り・久世だんじり祭りといった祭事が人気ですが、府南部のだんじりとはまた違った趣向を凝らしている点が特徴的です。
区内には鉄道は泉北高速鉄道線しか通っていませんが、道路についてはそれとは対照的に非常に恵まれています。
阪和自動車道に乗り入れできるポイントが3ヶ所設置されているばかりではありません、堺泉北有料道路、そして地方道ではあるものの大阪府道の34号線・36号線・61号線と、大阪府およびその周辺の円滑な交通に絶大な貢献を果たしている幹線道路がこの中区に一挙集中しているからです。
府道208号線(堺泉北環状線)や国道310号線も使い勝手がよい幹線道路でしょう。
バスに関しては南海バスの主要な営業範囲のため、駅を中心として停留所などがたくさん設置されています。
中区の人口は、過去四半世紀を通して大きな変化が感じられません。
微減する年と微増する年がかわるがわるやってきたという印象を受けます。
結果としてひと昔前と比べると少し人口は増えているのですが。
住宅地が区域の大半を覆っていることがその最大の理由ですが、これは自然と少子高齢化問題に対しては有益な結果をもたらしてくれます。
2010年の調査では、高齢化率がまだ20.8%にとどまっていたことがその象徴でしょう。
これは、区内では最低の数値であり、大阪府や国全体で考えても高齢化が遅いことが際立ちます。
しかし2023年には人口12万223人、高齢化率27.0%となりました。
全国平均と比較するとやや低い数値ですが、年々高齢化率が上昇していることが分かります。
とはいえ、住宅地で占められているエリアである以上、要介護高齢者が途切れることなく発生することは避けようがありません。
区当局と一般の介護次号者双方はその点を目ざとく見抜いており、それぞれができる範囲で施設の建造やサービスの改良を繰り返してきました。
それらの活動が実を結び、面積に比して各種老人ホームが多い区域になっています。
特に目立つのはサービス付き高齢者向け住宅と住宅型有料老人ホームでしょう。
月額使用料と入居一時金を足しても20~30万円くらいの金額に落ち着く施設が、その中に何軒も混ざっています。