心が癒やされるような風景を堪能できるエリア
岡山市内の南西部を占める、南区。
区域の大半が干拓地で構成されている上に、区の東西を大きな河川が流れており、中国地方でも指折りの肥沃な土地に恵まれています。
世界でもまれな大きさを誇る人造湖の児島湖がある場所としても有名です。
景色が素晴らしいことから瀬戸内海国立公園に含まれる場所がありますが、高齢者にとっては心が癒される風景を思う存分鑑賞できるエリアとなっています。
もっとも海沿いという立地条件は、工業の隆盛にも貢献しています。
住宅地や商業地区もそろっているため、日常生活を支障なく送ることは決して困難ではありません。
南区ではある時期、交通システムの整備状況に関して疑問がよく出されている時期がありました。
その弱点が完全に克服されたわけではありませんが、鉄道やバス、タクシーなどは時間をかけてどんどん改善されてきました。
道路事情は、渋滞が発生しやすい時間帯はあるものの国道30号線をはじめ主要な道路がどんどん走りやすく変わっています。
バスにしても岡電バス・両備バス・下電バスの3社が活躍していますし、鉄道もJRのみですが宇野線と本四備讃線の2路線が区民の行動範囲を広大なものにしています。
岡山市の人口は、昨今は横ばい気味ではあるものの、全体として少しずつ減り続けているといわれています。
ただし若年層の比率が市内では飛びぬけて高い点もまた事実。
ビジネスの中心地を抱えていることがその主因ですが、その性質がもたらしてくれるメリットをうまいこと殺さずに、福祉政策を長い目で続けていくことがいちばんの選択肢でしょう。
区内の高齢化率は、2023年の調査では27.1%。
市全体の結果と偶然ながらまったく同じでした。
ただし、市の西部と東部に分けて調査すると、西部のほうが3ポイント以上上回っていることがわかります。
人口は東部のほうが多いのですが、要介護認定者の数は東部と西部の差は3~400名程度にとどまっています。
地域差に配慮したケアサービスを心がけることも、現在の区の当局は視野に入れているようです。
現在の南区内では、居住地域によってどうしても老人ホーム・高齢者専用住宅の分布にむらが生じているとのことです。
しかし100パーセント民間の施設であっても、高額な入居費用を請求してくる施設が目立たないという利点もあるようです。
この数年は、施設の建造計画がひと昔前と比べて増えつつある傾向もあるため、ちょうど今からしばらくの間、南区はケアサービスが洗練の時を迎える段階だと考えられそうです。