伝説の商店街が、場所を変えて今なお健在です

しかし、新しく建てられた大型の商業ビル「リベル」などが役割を受け継いでおり、現在も出屋敷駅の近辺が尼崎市内で指折りの商業熱が絶えない地帯であることに変わりはありません。
1994年には駅舎と線路の高架化がほぼ完了し、駅と周辺全体が大幅にリニューアルした形になっています。この影響でバスロータリーのような駅前の設備はいっぺんに機能的に変わりました。複数に分かれた乗り場には阪神バスと市営のコミュニティバスが路線の乗り入れを実施しています。
出屋敷駅は、阪神電鉄の本線の管内にあります。特急や急行列車の類はいっさい停車しませんが、隣接する尼崎駅であらゆる列車が停まるため、結果としてあまり不便さを味わわずに済みます。
尼崎駅とそのひとつ向こうにある大物駅では阪神なんば線に乗り換えられるという強みがあります。それより先に行くと、発着駅である梅田駅に近づきます。これらの駅と反対側に関しては、乗り換え場所がかなり少ない印象になりますが、武庫川線と接続する武庫川駅、今津線と接続する今津駅は比較的近い位置にある乗り換え用の駅といえます。
出屋敷駅の利用率は、ある時期じりじりと下がり続けていました。1日あたりの乗降客数は、2005~2007年まで3年連続で1000人を割り込んでいます。しかし2008年以降は多少の回復に成功し、10000人台、あるいは11000人台を記録しています。
出屋敷駅の近隣で、勢力を増していると呼べる介護施設は、おそらく高齢者住宅でしょう。駅から2キロ以内、あるいは1キロ圏内に安上りな高齢者住宅が相次いで開業を果たした時期がありました。それ以外のタイプについてはあまりインパクトが感じられない点が少し残念ですが、地道にがんばっている施設があることは確かです(早合点せずに、よく確かめることが大事です)。
住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅については、実際に開業直後から高い人気を博しているところを発見できます。駅からの距離や入居コストなどの条件については万人受けするとはいえませんが、資料を取り寄せたり見学に出向いたりする価値はじゅうぶんにあるはずです。