将来に向けて素早く介護施設の増設に、市全体で励んでいます
群馬県の南端に位置する、藤岡市。
2006年に旧多野郡鬼石町を併合して、広大な面積を占める都市に一気に変貌しました。
西御荷鉾山・東御荷鉾山をはじめ、山林や水源がたっぷりと残るエリアで、桜山公園や八塩温泉といった自然の恵みにもとづいた観光スポットで市内はいっぱいです。
それらを除いてめぼしい観光の名所を探すなら、高山社跡や平井城といった旧跡や寺社仏閣が該当するでしょうか。
市内を走る鉄道はJRの八高線だけです(道の駅なら数ヶ所存在しており、「群馬モーターショー」が開催されて周囲からおおぜいの見物客を集めることもあるのですが)。
市内の移動手段は車両に依存することが中心的となっており、国道や県道が10本近く通っています。
高速道路については、関越自動車道・上信越自動車道に簡単に出入り可能な点がセールスポイントとなっています。
藤岡市内に進出しているバス会社は日本中央バス・上信観光バスの2社ですが、市独自のコミュニティバスも利用できます。
市内の人口は昭和の後半に入ってから増加が激しくなり、10数年で1万人前後の伸びを記録した時期があったほどです。
しかし1990年代半ばにピーク(史上初めて7万人に到達しました)を迎え、その後は低下傾向にあります。
減り方は決して急激ではありませんが、2023年には6万2,884人と6万人を下回るのも時間の問題だと考えられます。
また、2023年の集計によれば、高齢化率は33.0%。
県全体の平均値とほぼ変わらない数値となっており、この問題に関して近年の藤岡市が、群馬全体とほぼ同じ足取りで歩んでいることがうかがえます。
いずれにせよ2040年までに高齢化率が40%の大台に乗ることが確実視されており、介護施設や人員の確保とサービスの拡大の必要性は決して低いものではありません。
そこで市当局は、公営の施設を増やすと同時に民間からの協力を呼びかけつつ、サービスの供給に全力を挙げています。
現在の市内で、特別養護老人ホームや老人保健施設に負けず劣らず、グループホームやサービス付き高齢者向け住宅が増えているのはその成果と呼べます。
これらの施設には違いがたくさんありますが、共通点となっているのは入居時・入居後のコストが安く、どんな家庭でも検討しやすい点でしょう。
そして、これらの動きに呼応するかのように、介護付き有料老人ホームの中からも、安い価格設定を持つところが出てきています。