民間の介護施設は整備が遅れ…。今後の増設に期待

房総半島の中央部をカバーしている市原市。
県内では、北側にある千葉市を上回る最大の面積を持っています。
しかし人口密度は高くないため、全体として広々とした雰囲気に包まれています。
東京湾に面する沿岸部は、大規模な港のほかに数え切れないほどの工場が林立しており、日本全体でもずば抜けた工業都市となっています。
もちろん住宅地や商業地区もありますが、内陸部、特に南部に向かうと未開発の地域が広大に残されています。
養老渓谷のような、全国的に有名な観光スポットが多いことは、のんびりとしたシニアライフを楽しみたい向きには、こたえられないメリットでしょう。
特に男性高齢者にとっては、ゴルフ場の数が国内ナンバーワンである点も、見逃せない美点となるはずです。
交通機関は、市内向けのものも市街向けのものもよく発達しています。
JRの内房線や京成電鉄の千原線、そして小湊鉄道線が開通していますが、他の路線への連絡が巧妙に行われている点が特色です。
なにしろ、都内や神奈川方面へ行きたいときも1~2時間程度で行けてしまうのですから。
道路事情も同じように優れています。
首都圏中央連絡自動車道と、館山自動車道が特に有名ですが、それ以外にも国道や県道が大量に走っています。
高速バスを使っても、県外に出かけやすくなっていることは間違いありません。
市内の人口はずっと伸びていましたが、1990年代後半に入るとそのペースが急に遅くなりました。
そして2000年代後半に入ると少しずつ減少に向かっています。
市内の高齢化率は2023年には30.4%と全国平均と同等の数値となっています。
これは県全体の結果にかなり近い数字です。
2040年までにはに35%に達するといわれていますが、これまた県全体の予測よりやや高い数値です。
要介護認定者は、2010年に8000名、2012年に9000名を突破しており、2024年には1万4,000人を超えており、かなりの速度でこれからも増えていく可能性が濃厚です。
市原市では近年、少しずつ民間の有料老人ホームなどが建てられているところですが、まだ特別養護老人ホームや老人保健施設などの行政がかかわる施設のほうが主流のようです。
グループホームの数は、その中でもかなりの量に上っています。
しかし住宅型有料老人ホームのようなタイプの施設も、月額使用料が15万円前後で間に合うケースがあるなど、決して捨てたものではありません。
なるべく、いろいろなタイプの施設を見て回ることをおすすめします。