皆さんこんにちは。陽だまりのnekoの夢のmaruこと井上百合枝です。
私は、高齢者介護にかかわる仕事に20年あまり従事し、高齢者の方からたくさんのお知恵をいただききながら、私自身も歳を重ねてまいりました。
そのかたわらで、近年は幼少期から大好きだった「花」の仕事に興味を持ち、「心理フラワーセラピスト」「心理フラワーアレンジメントアドバイザー」という資格を取得。花や植物を用いた心理カウンセリングもしております。
今回は、花や植物が心に与える影響についてお伝えしたいと思います。
自然のエネルギーから活力を得る
はじめに、皆さんの身近に花や植物はあるでしょうか。今身近にない方でも、庭に花を植えたり、部屋の中に観葉植物を置いたり、テーブルの上や玄関に花を飾ったりした経験ならある方も多いと思います。そのときのことを思い浮かべて、花や植物が身近にあると、あなたはどのような気持ちになりますか。
中には「花が嫌い」という方もいらっしゃるかもしれません。ですが、森林の中に入ったときや、満開の桜のトンネルを通り抜けたときは感動することも多いのではないでしょうか。
次に少し角度を変えて、皆さんはどのようなときに、どのような相手に「花や植物」を贈るでしょうか。例えば、以下のような場面が考えられるかと思います。
- お見舞い
- 結婚式
- プロポーズ
- 父の日・母の日
- 誕生日
- 開店・閉店
- 歓送迎
- お葬式 など
人生の大切な場面で、大切な人に贈ることが多いように感じます。
では、なぜ花や植物を大切な場面で大切な人に贈るのか考えてみましょう。
花や植物には、たくさんのエネルギーが宿っています。
植物は、土(栄養)・水・風・光などの恩恵を受けて成長し、土から自分の力で芽を出して、緑の葉や枝を伸ばし、色とりどりの花をつけます。また、幹や枝・葉・花は香りを放ち、昆虫や動物、人々を引き寄せるのです。
樹木や植物は光合成によって、二酸化炭素を取り込んで酸素を排出し、酸素を吸って二酸化炭素を排出します。森林の中で空気を新鮮においしく感じるのは、樹木や植物が排出したばかりの酸素を吸うことができるからです。
花や植物は自然の一部、そして私たちも自然サイクルの中の一部として生きています。当たり前のように感じるかもしれませんが、これこそが、私たちが花や植物に癒されたり、生きるエネルギーが湧いてきたりする要因なのです。
だからこそ、「あなたを大切に思っています」「元気になってください・元気でいてください」という気持ちを込めて、大切な人へ植物を贈るのです。
花の色や香り、形が与える心理効果
先にご説明しましたが、花や植物の色、香り、形は、人の心に好作用をもたらします。
例えば、薄いピンク色や黄色は人の心に「温もり」や「友愛」の気持ちを呼び起こします。ほかにも、色ごとにさまざまな作用があります。贈り物として花を渡す際には、色を意識して渡してみるのも良いでしょう。
- 薄いピンク色や黄色:温もり、友愛
- ビタミンカラー(オレンジ色)など:元気
- 白や紫:清らかな気持ちや尊敬
- 緑色:安らぎ
また、香りは脳へ直接的に刺激を与えると言われています。はじめて会った人の顔は忘れてしまっても、匂いは印象に残りやすいともされているのです。アロマテラピーなどはそれを利用して、樹木や植物、花の香りで脳をリラックスさせたり、すっきりさせたりします。目的に合った香りを使用することにより心理的な効果を図っています。
しかし、花の香りが強すぎると、体調や好みによっては不快な気持ちになることもあります。お見舞いや介護施設に飾るときには、香りの優しい花を選びましょう。
加えて、形から受ける印象は、その⼈の⼼の状態によっても変わるとされています。贈る相⼿がどのような形の花が好きか事前に知っておくと贈るときも安⼼です。例えば「ピンクッション」という植物があります。その名の通り、針⼭に針が何本も刺さっているような形をしているのですが、これを「かっこいい・かわいい・⼼地良い」と感じる⼈も居れば、「⼼地悪い・気持ち悪い・怖い」などと感じる⽅もいます。
花や植物が人の心に与える影響についてご紹介しました。高齢者の方の生活をより良くする方法としてご活用いただければ幸いです。