皆さんこんにちは。陽だまりのnekoの夢のmaruこと井上百合枝です。
介護は24時間365日続きます。
身体的介護とともに心理的介護もありますよね。
ですから、あなたの頭や心から介護から切り離すのは、なかなか難しいと思います。
皆さんは、そのような介護をストレスに感じることはありますか?
布団に入っても眠れないときはありますか?
- イライラする
- 悲しくなる
- 考え込む
- ハイテンションになる
こういったことによって、あなたの睡眠が邪魔されているかもしれません。
今回は、眠れない悩みを軽減するための方法を、一緒に考えていきましょう。
Lesson1:自分の生活習慣や生活パターンを思い返してみましょう
あなたの生活を時間軸で考えます。
以下の項目別に、1日の流れと1週間、1年間スケジュールやイベントを書き出してみましょう。
【一日の流れ】
- 起床時間
- 食事の時間
- 間食の時間
- 昼寝時間
- 勤務時間
- 介護・育児にかかる時間
- 家事の時間
- 被介護者以外の家族と過ごす時間
- 自分のための時間
【主な1週間のスケジュール】
- 例:土日は家族がいる、孫がくる など
【主な1ヵ月のスケジュール】
- 例:毎月1日にケアマネが来る、夫が単身赴任から帰ってくる など
【年間スケジュール・年間イベント】
- 例:法事・受験・旅行 など
Lesson2:自分の心や体と相談してみましょう
Lesson1で書き出した時間・生活スタイルの中で、どの時間が一番楽しい(リラックスする)のか、どんなときが最もつらいのかを考えてみましょう。
Lesson3:睡眠しやすい環境をつくりましょう
①起床・就寝・昼寝の時間の管理は適切にできていますか?
夜中に十分な睡眠が取れないときは、昼寝時間を有効的に取りましょう。
昼寝は20分程度が適当と言われています。
昼寝をしすぎてしまうと夜間の睡眠を妨げてしまうので、注意しましょう。
②就寝する直前に食事をしたり、飲酒したりしていませんか?また食べすぎ・飲みすぎではないですか?
就寝時に、胃が働いていると、脳がまだ“起きている”と勘違いして、寝つきを悪くする原因になってしまいます。
胃の中の食事を消化し終わった状態で寝られるようにしましょう。
③照明を消して寝ていますか?
人間の脳は、明るい環境に体があると、「昼間」だと勘違いしてしまい、眠りが浅くなってしまいます。
すると、心身に疲労が蓄積され体調不良の悪循環に陥ってしますので、注意が必要です。
パソコンやスマートフォンなども、就寝前1時間には止めるようにしましょう。
機器の画面の明るさから脳が勘違いしてしまい、眠れなくなってしまうことにつながります。
介護のために、就寝時でも電気をつけておく必要がある場合には、常夜灯やセンサー式電灯を使うなどして、なるべく暗い環境で就寝できるようにしましょう。
④部屋の温度は適切ですか?
暑すぎても寒すぎても寝つきは悪くなります。
心地良いと感じる温度はそれぞれで違うため、ご自分の体感・体調に合った室温に設定することを心がけましょう。
一般的には、体が温まった後、冷えていくときに眠りにつくことが多いようです。
就寝時間の少し前に入浴し(できれば、湯船に入って)、体温が下がっていくのを利用して入眠しましょう。
⑤運動不足になっていませんか?
介護をしていると、時間に追われて自分のために体を動かす時間が少なくなります。
運動のための時間がつくれない場合は、就寝前に軽いストレッチやヨガを取り入れて、心と体をリラックスさせてあげましょう。
就寝前の激しい運動は脳を覚醒させてしまうので厳禁です。
⑥介護や家事・育児を1人で抱え込んでいませんか?
Lesson2で考えた、楽しいと感じる時間を増やし、つらいと感じる時間を減らしましょう。
眠れないほどのストレスを抱えている方は「○○しなければならない」というつらいことをたくさんしているはずです。
しかし、それをすべてこなすには、かなりの神経と体力を使っています。
今ご自身でやっていることから、ほかの人に頼んでみてもいいことを引き算してみましょう。
すべてあなたがやらなければならないことですか?
誰かに任せて、自分の時間をつくってみませんか?
あなたが「介護される方」を乗せて走っている列車だと考えたとき、フル回転で走り続ければあなた自身が自分を見失ったり、壊れたりしてしまいます。
そうなっては、乗客と一緒に倒れてしまいます。
どんなに立派な列車でも、安全に、安心して走り続けるためには、定期的なメンテナンスが必要です。
⑦自分自身を大切にする時間を持っていますか?
誰に何を言われても、自分自身を大切にする時間は、自分の心と体が喜ぶための時間です。
自分以外の何にも左右されずに、自分のためだけに使う時間です。
定期的にこの時間を確保することができれば、あなたのストレスはちょっぴり軽減されるかもしれません。
お酒や食事とは違って、一瞬の満足感はそれほど大きくないかもしれませんが、心身ともに健康で過ごしつづけるための大切な時間です。
例えば…
- 好きな香りのアロマオイルを枕元に置いてベッドのうえで大の字になって寝転ぶ
- 運動やマッサージを定期的に取り入れる
- 好きな音楽に浸りながら、ゆっくりとコーヒーを飲んだり、読書をしたりする
- ぶらりと外に出て散歩をしながら、流れゆく雲を眺めてみる
- 庭の花々を愛で、思いっきり深呼吸をして季節の空気を感じる
- たっぷりと時間を取って、買い物やウインドウショッピングに出かける
- 夫婦で、気になっていた映画を観に行く
- 枕に顔をうずめて思いっきり泣いてみたり、「つらいよー」「もう、頑張れないよー」と叫んでみたりする
- 気の置ける仲間と温泉に出かけてみる
など、どんなことでも良いのです。
あなたが自分の体をリラックスさせて、「楽しい」と感じることができる大切な時間をしっかりとつくってください。
生活・環境を見直して、ストレス軽減・快眠を目指そう
このようにして、生活や自分自身を見つめ直して環境を整えることで、あなたのストレスが軽減されます。
ストレスが減ることで眠りにつきやすくなり、良い睡眠が取れるようになります。
それでも、1ヵ月以上眠れない日が続いたり、日常生活に支障を来すようになった場合には、早めに医療機関を受診することをお勧めします。