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第519回

寝たきりでもデイサービスは利用できる?介護負担を軽減できるサービス内容・負担額や料金・選び方のポイントを徹底解説!

最終更新日時 2025/10/21
#親の介護

「寝たきりの家族をデイサービスに通わせたいけれど、受け入れてもらえるか不安」「事業所に迷惑をかけないか心配」そんな不安を抱えていませんか。この記事では、寝たきりの方がデイサービスを利用する際の受け入れ条件、利用手順、料金、施設選びのポイントを詳しく解説します。

目 次

寝たきりでもデイサービスは利用できる?受け入れ条件と対応可能な内容

寝たきりの方でもデイサービスは利用できますが、すべての事業所が対応できるわけではありません。まずは利用条件と受けられるサービス内容、事業所のタイプについて理解しましょう。

寝たきりの方のデイサービス利用は可能?

まず結論として、寝たきりの状態でも、デイサービスの利用は可能です。要介護認定を受けていれば、事業所が対応可能であることを条件に、どなたでもサービスを受けられます。

デイサービスを利用するための条件は、要介護認定で「要介護1〜5」のいずれかに認定されていることです。寝たきりの方は、一般的に要介護4または要介護5に該当するケースが多いでしょう。

ただし、すべての事業所が寝たきりの方を受け入れられるわけではありません。特殊浴槽などの設備や、看護師の配置状況によって、対応できる範囲が異なるためです。

利用を検討する際は、事前に事業所へ直接問い合わせることが不可欠です。「車椅子に座れない状態でも利用可能か」「寝たままの状態で入浴できるか」など、具体的な身体状況を伝えて確認しましょう。

また、痰の吸引や胃ろうの管理など、医療行為を伴うケアが日常的に必要な方は、看護師が常駐している事業所を選ぶ必要があるでしょう。

寝たきりの方が利用できるサービス内容

寝たきりの状態でも、デイサービスで以下のような入浴や食事などの介護サービスを受けることができます。

入浴介助
特殊浴槽(機械浴)を備えた事業所であれば、寝たままの状態でも入浴が可能です。自宅では難しい全身入浴ができることは、デイサービス利用の大きなメリットです。
食事介助
リクライニング機能付きの車椅子やベッド上で、適切な姿勢を保ちながら介助を受けられます。嚥下機能に不安がある方には、とろみをつけた飲み物やきざみ食、ミキサー食などの対応も可能です。
排泄介助
おむつ交換やトイレへの移乗介助など、排泄に関する支援も受けられます。
バイタルチェック
看護師が配置されている事業所では、血圧・体温・脈拍などの健康状態の確認を定期的に行います。
個室での休息
個室のベッドを備えた事業所であれば、静かな環境でゆっくり過ごすことができます。

一方で、集団でのレクリエーションや屋外での活動などは、寝たきりの状態では参加が難しい場合もあります。参加を希望する場合はどこまで参加が可能かを事前に確認しておきましょう。事業所によっては音楽鑑賞など個別対応のプログラムを用意しているところもあります。

寝たきり対応が可能なデイサービスの3つのタイプ

寝たきりの方を受け入れるデイサービスには、大きく分けて3つのタイプがあります。

一般的な通所介護(デイサービス)

食事・入浴・レクリエーションなどの日常生活支援を中心に提供しています。寝たきりの方を受け入れるには、特殊浴槽や個室ベッドなどの設備が必要です。比較的料金が抑えられており、他の利用者との交流も期待できます。

看護小規模多機能型居宅介護

医療的ケアに特化したサービスです。訪問・通所・宿泊を一体的に提供でき、看護師が常駐しています。痰の吸引、胃ろうの管理、インスリン注射など、医療行為を伴うケアが日常的に必要な方に適しています。

通所リハビリテーション(デイケア)

医師の指示のもと、リハビリテーションを中心に提供するサービスです。理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの専門職が配置されています。関節の拘縮を防ぐ訓練や、嚥下機能を維持するための訓練などが行われます。

ケアマネジャーに相談すれば、状況に合った事業所を紹介してもらうことも可能です。できる範囲で複数の事業所を見学し、比較検討することをおすすめします。

寝たきりの方のデイサービス利用手順と選び方のポイント

デイサービスを利用するには、要介護認定の申請から始まるいくつかの手続きが必要です。ここでは利用開始までの流れと、施設選びのポイントを解説します。

デイサービス利用開始までのステップ

  1. 要介護認定の申請

    お住まいの市区町村の窓口または地域包括支援センターで、要介護認定の申請を行います。申請には、介護保険被保険者証(65歳以上の方)または健康保険証(40〜64歳の方)が必要です。

    申請後、認定調査が行われ、かかりつけ医に主治医意見書の作成を依頼します。寝たきりの方の場合、医療的ケアの必要性や身体状況を詳しく記載してもらうことが重要です。

  2. 認定結果の通知

    申請から約30日で、認定結果が通知されます。寝たきりの状態であれば、多くの場合、要介護4または要介護5に認定されます。

  3. ケアマネジャーの選定とケアプラン作成

    認定を受けたら、ケアマネジャー(介護支援専門員)を選びます。地域包括支援センターや病院の医療相談室で紹介してもらえます。

    ケアマネジャーと面談し、どのようなサービスをどのくらいの頻度で利用したいか、具体的に話し合いましょう。その後、ケアプランが作成されます。

  4. 事業所の見学と契約

    複数の施設を見学し、設備や雰囲気を比較することをおすすめします。「寝たきりの状態でも受け入れ可能か」を明確に伝え、特殊浴槽の有無や看護師の配置状況などを確認しましょう。

寝たきり対応デイサービスの選び方のポイント

事業所選びでは、必ず事前に見学を行い、設備や体制を確認することが大切です。

  1. 設備面の確認

    特殊浴槽(機械浴)の有無、個室のベッド、移乗用のリフトなど、必要な設備が適切に配置されているか確認しましょう。

  2. 人員体制の確認

    看護師が常勤か非常勤か、勤務時間はどうなっているのかを確認しましょう。医療的ケアが必要な場合は、具体的にどこまで対応できるのかを明確にしておく必要があります。

  3. 送迎体制の確認

    リフト付きの車両や、ストレッチャーに対応できる車両があるかを確認してください。寝たきりの場合、車椅子に座れない状態でも送迎可能かも必ず確認しておきましょう。

  4. 緊急時の対応体制

    体調が急変した際の連絡体制や、協力医療機関の場所を確認しておきましょう。

デイサービス選びの際ケアマネジャーに伝えるべき情報とは?

ケアマネジャーは、適切なデイサービスを紹介してくれる重要なパートナーです。本人の状態を正確に伝えることで、より適した事業所とのマッチングが可能になります。

ケアマネジャーに相談する際に伝えておくべき内容として以下のようなものが挙げられます。

身体状況
寝返りや起き上がり、座位保持の可否など、日常生活動作(ADL)の自立度を具体的に伝えましょう。褥瘡(床ずれ)や関節拘縮がある場合は、その位置と程度も重要な情報です。
医療的ケア
胃ろう、尿道カテーテル、在宅酸素療法など、日常的に必要な医療的ケアの内容を説明してください。
食事形態
嚥下機能の状態や現在の食事形態(普通食・きざみ食・ミキサー食)、とろみの必要性を伝えましょう。
利用希望
入浴頻度、リハビリ内容、利用曜日や回数など、本人と家族の希望を具体的に伝えましょう。

寝たきりの方のデイサービス利用料金と施設入居のタイミング

デイサービスの利用を検討する際、料金は重要な判断材料です。ここでは具体的な費用と負担を軽減する制度、施設入居を考えるタイミングについて解説します。

寝たきりの方のデイサービス料金

デイサービスの料金は、要介護度、利用時間、施設の規模によって異なります。自己負担は原則1割ですが、所得に応じて2割または3割負担になる場合もあります。

基本料金は地域やサービス内容によって変化しますが、通常規模型のデイサービスで 7〜9時間利用した場合、1回あたりの基本料金(介護保険による自己負担1割分・加算前)は、要介護4で約1,000~1,100円前後、要介護5で約1,100~1,200円前後が目安となります。ただし、施設の規模・地域差・加算の有無等により実際の金額は上下します。

これに加えて、入浴介助、個別機能訓練、中重度者ケア体制加算などが加算されます。食事代やおむつ代は介護保険の対象外で、全額自己負担になります。

月額料金は、例えば週2回利用(月8回)であれば、基本料金+各種加算だけで月額12,000〜16,000円程度、食費などを含めると月額 16,000〜24,000円程度になることが一般的な目安として考えられます。

また、週3回利用(月12回)となると、食費込みで月額24,000〜36,000円程度となるケースがしばしば見られます。ただし、要介護度・加算内容・地域・施設間格差などでこの範囲を上下する可能性があります。

費用負担を軽減する3つの制度

寝たきりの方がデイサービスを活用される際、費用負担を軽減できる制度があります。それぞれの状態に合わせ、以下のような制度を活用しましょう。

高額介護サービス費

1か月で利用した介護保険サービス(実際の介護サービスにかかる自己負担分)について、所定の上限額を超えた場合、超過分が「高額介護サービス費」として払い戻されます。

ただし、所得・課税状況に応じて上限額が異なり、典型例として、住民税課税世帯(一般世帯)では月額44,400円、住民税非課税世帯では月額24,600円 が上限となるケースがあります。最新の情報は担当ケアマネジャーまたは自治体にご確認ください。

医療費控除

訪問看護や訪問リハビリなど医療系サービスと併用した場合、デイサービスの費用も医療費控除の対象になります。

自治体独自の助成制度

市区町村によっては、おむつ代として月額5,000円程度を支給する制度や、住宅改修費の助成制度があります。詳しくは、市区町村の介護保険課や地域包括支援センターに相談してください。

高齢者本人や世帯がどの制度を利用できるか、併用できるかどうかなど不明点がある場合は、担当のケアマネジャーに相談してみましょう。

施設入居を進めるタイミング

このような制度を活用しながら在宅介護を続けていく中で、家族の介護負担や本人の状態によっては、施設入居という選択肢を考える時期が訪れることもあります。在宅介護から施設ケアへの移行は、決して介護の失敗ではなく、状況に応じた適切な判断といえます。

特に以下のような状況になった場合には、一度施設入居を検討してみましょう。

介護者の心身の限界
介護を行う家族自身に不眠や食欲不振、意欲の低下などが現れた場合は、心身ともに疲労している可能性があります。自身の健康のためにも無理をせずプロに頼るという選択肢も検討しましょう。
医療的ケアの増加
本人の状態変化に伴い、在宅では対応しきれない医療的ケアが必要になる場合もあります。24時間看護師や医師が対応できる施設への入居が適している場合が多いです。
支給限度額の超過
介護保険の支給限度額を超えそうな場合、施設入居のほうが経済的になるケースもあります。
家族生活への影響
介護のために仕事を辞めざるを得ない、家族関係が悪化したなど、生活全体への影響が大きくなった場合も検討のタイミングといえます。

施設入居は決して悪い選択ではありません。24時間体制で専門的なケアが受けられる環境を整えることは、本人にとっても安心につながります。

検討する際は、本人と家族全員で話し合い、地域包括支援センターやケアマネジャーにも相談しながら、最善の選択を見つけてください。

まとめ

寝たきりの状態でも、デイサービスは利用可能です。ただし、すべての事業所が対応できるわけではないため、特殊浴槽や看護師の配置など、受け入れ体制を事前に確認することが重要です。

利用開始には、要介護認定の申請から始まり、ケアマネジャーとの相談、事業所の見学を経て契約に至ります。料金は要介護度や利用時間によって異なりますが、高額介護サービス費などの軽減制度を活用することで、負担を抑えられます。

介護は一人で抱え込まず、デイサービスをはじめとする様々なサービスを活用してください。地域包括支援センターやケアマネジャーなど、支援してくれる専門家がいます。家族の笑顔を守りながら、本人にとって最善のケアを一緒に見つけていきましょう。

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