老人ホームへの入居は、ご本人様や家族にとって生活環境が大きく変わる出来事です。
生活リズムの変化もさることながら、多くの時間を過ごす「部屋」が変化することも見逃せません。
みんなの介護の調査では、約78%の施設に家具・家電の設置がないことがわかっています。つまり、老人ホームへは家具・家電を持ち込む必要があるのです。
ご本人様が慣れ親しんで使いやすい家具・家電を持ち込むことがベストですが、配送や個室の広さ等を考慮すると、どうしても新しく家具・家電を揃える必要にせまられるケースが発生します。
本記事では、適切な家具選びのポイントなど、快適な入居生活に向けた家具・家電の準備の仕方について、ヒントをご紹介します。
持ち込む家具・家電はレンタルがおすすめ
結論から言うと、家具・家電は購入よりも、メリットが多いレンタルサービスの利用がおすすめです。
以下で詳しくご紹介します。
レンタルサービスの利用がおすすめの理由4点
1.引っ越しの時間と手間が削減できる
新しく家具・家電を購入する場合、配送や設置は自分で業者を手配する必要があります。
一方で、老人ホームへの入居は「不意な転倒や持病、認知症の進行などの突然な状況変化によって、1~2週間という限られた時間で入居先の決定まで行わなければならない」イベントです。
レンタルサービスでは、配送から設置までひとつの窓口が対応してくれるので、複数業者とのやり取りが不要である点が魅力です。
2.さまざまな広さ、形状の個室に対応しやすい
以下に示すように、老人ホームの個室の広さや形状には、さまざまなパターンがあります。
老人ホーム探し自体も、費用やご家族の訪問のしやすさ、ご本人の介護度など、一般的な引っ越しよりも比較条件が複雑なイベントです。入居までに余裕をもってアイテム選定をしておくことは、難しいといえるでしょう。
この場合も、レンタルサービスが事前に老人ホーム向けに厳選した家具・家電の中から選べば、失敗のリスクが低くなります。
仮に家具・家電の選定を間違ってしまった場合も、気軽に交換を依頼することができます。
広さは施設の種類で異なる
個室の役割が違うため、施設の種類によって広さは変化します。また、同じ施設種別でも、立地や費用によって広さは大きく異なります。
施設の種類 | 最低面積(平均) | 最大面積(平均) |
---|---|---|
介護付き有料老人ホーム | 18.3平方メートル | 35.0平方メートル |
住宅型有料老人ホーム | 16.9平方メートル | 21.2平方メートル |
サービス付き高齢者住宅 | 20.1平方メートル | 27.2平方メートル |
グループホーム | 11.3平方メートル | 11.4平方メートル |
みんなの介護調べ
個室の形状もさまざま
老人ホームの個室の形状も施設によって様々です。主な個室の形状には次のパターンがあります。
個室の種類 | 特徴 |
---|---|
従来型個室 | L字の廊下のまわりに個室が配置され、共用の施設は独立したスペースにある |
ユニット型個室 | 10人前後の入居者を1ユニットとして、ユニット単位で共同生活を送る |
分割個室 | 以前は大部屋として使用していた部屋をパーティションなどで区切り、各スペースを個人で利用する |
3.健康状態やライフスタイルの変化に対応しやすい
健康状態や生活スタイルが変化した場合に、介護度や健康状態に合わせて家具を交換しなければならないことがあります
要支援1~要介護3の間の場合、翌年に介護度が上がる人は約10~30%を占めるため、「入居中に健康状態やライフスタイルの変化は発生する」という前提を置いたほうがよいでしょう。
例えば、当初自立歩行をしていた方が車いす生活に移行したケースでは、より広い通路を確保するために家具・家電を小さなものに取り換える必要があります。
購入品の場合は再度の購入が必要ですが、レンタルサービスを利用していた場合は交換するだけで、現在の状況に最適な家具・家電の入手ができます。
出典:ダイヤ高齢社会研究財団「新規要介護認定者の経年変化」
4.廃棄や修理をしなくてよい
施設の種類や健康状態にもよりますが、平均的な入居年数は2~4年です。
退去や転居で使用しなくなった家具・家電の廃棄には、処分費用や運搬の手間がかかります。また、修理が必要となった場合、購入品の場合はメーカーへの返送が必要なうえ、交換品が届くまでは手元に使いたいアイテムがない状態となってしまいます。
退去時はレンタル品の返却として、レンタルサービスが引き受けてくれます。
都度の修理も、レンタル品の交換等の形で対応してもらえるため、購入品の修理より早く交換品を入手できます。
家具・家電を持ち込む際のポイント
1.部屋のレイアウトを決めておく
理想のレイアウトはあれど、西日が当たるベッドや、コンセントから遠いテレビは使いづらいものです。
実際に部屋を見学し、家具・家電のレイアウトを考えることが重要です。以下の観点で部屋を確認しましょう。
- 日当たり、窓の位置と大きさ
- コンセントの位置
- ドアの開閉方向
2.転倒時の事故を招くアイテムは避ける
立ち上がったときやよろめいたときに支えにする場面を想定し、以下のような「倒れやすい」、「滑りやすい」家具は避けましょう。
- キャスター付きの家具
- 重心が高い、または不安定な家具
- 滑りやすい素材の家具
3.車イスが通れるスペースを確保する
現在は自立歩行が可能でも、将来的に車イスが必要になる可能性も考慮して家具を配置しましょう。
車イスでの移動を考慮した場合、以下の寸法を確保することが重要です。
- 通路幅:80cm以上(最低限)
- 車イス回転スペース:140~150cm角
- すれ違いスペース:180cm以上
入居時に用意したい家具・家電のリスト
ベッド
ベッドは多くの時間を過ごす大切な場所です。以下のポイントをおさえましょう。
- 背上げ、高さ調整機能:食事やテレビ視聴の姿勢調整や、立ち上がり動作の際に便利です
- 転落防止用サイドレール:転落による骨折事故などを防ぎます
- 体圧分散性能の高いマットレス:床ずれや腰痛を防ぎます
タンスや収納ケース
軽い力で開閉できることを前提に、以下のポイントで選びましょう。
- 清潔さを保ちやすい素材:ふき取り掃除が可能な素材や抗ウイルス仕様の素材であれば、衛生的です
- 角が丸い形状:体が家具にぶつかったときも、けがをしにくいです
テレビ
テレビは生活の大きな楽しみになります。見やすさ、聞き取りやすさ、使いやすさをチェックしましょう。
- 30~50インチ程度の画面サイズ:大き目を選ぶと高齢の方も見やすいでしょう
- 人間の声を強調する機能:耳が遠くなった方も、話が聞き取りやすくなります
- ボタン1つで機能を呼び出せるリモコン:動画サブスクリプションサービスをすぐ使えるなど、操作がシンプルだとよいでしょう
空気清浄機、加湿器
健康管理のため、空気清浄機や加湿器で空気中のウイルス・カビの除去や、適度な加湿はしたほうがよいでしょう。
選ぶ際は、メンテナンスのしやすさがポイントとなります。
- 交換しやすいタンクの容量:水は重いため、本人や介助者が無理なく水を補充できる大きさにしましょう
- 手入れしやすいフィルター:常備できる使い捨てフィルターを用意できるタイプがおすすめです
その他、必要に応じ、家具であればテーブルや椅子、ソファなど、家電であれば冷蔵庫やケトルなどを用意しましょう。
家具・家電選びの専門家に相談できるサービスも
老人ホームへの入居は一般的な引っ越しと違う点があり、はじめて体験する方は難しく感じるものです。
そのようなときには、老人ホーム入居時の家具・家電提案が得意なレンタルサービス業者に相談してみましょう。
特に、療養ベッドレンタル40年の老舗フランスベッド株式会社は、手軽にレンタルを申し込める上、実績が豊富な専門家に相談しながらアイテムを選べるのでおすすめです。
▼フランスベッド 家具・家電レンタル
フランスベッドの家具・家電レンタルがおすすめの理由
「電話一本」で相談から申し込み、設置までできる
レンタルの申し込みは、「電話一本」で手軽にスタートできます。
家具・家電の選定から配送、設置まで、すべての手続きがワンストップで完了するため、忙しいご家族にとって非常に便利です。
一気通貫でサービスを提供しているため、希望のレイアウトに沿いながら、専門スタッフが家具や家電を丁寧に設置してくれます。また、使用方法についての説明も行ってくれるため、初めて利用する方も安心です。
家具の交換、処分をしたい場合も、「電話一本」で引き取りを依頼できます。
15種類以上の家具・家電から選べる。SONYのブラビアも
家具はベッド、チェスト、テーブル、チェア、ソファが選べます。
ご本人様が利用するアイテムだけでなく、ご家族が訪問する際に使うアイテムもそろえておくことができます。
家電は、テレビ、加湿器、冷蔵庫など個室に必要なラインアップがそろっています。
特に、SONYのブラビアは見やすさ・聞き取りやすさに特化した機能を備えています。動画サブスクリプションやスマホ投影機能で、訪問したご家族とのコミュニケーションのきっかけにもなります。
いずれも月額でレンタルできるため、必要なとき・必要なアイテムを・必要なだけ個室に備えておくことができます。
老人ホームでの使用に適した設計と素材
長年のレンタル品納入実績から、レンタルできる家具はいずれも施設での日常使用に耐えられるよう耐久性の高い素材で作られています。
例えば、ベッドフレームや収納家具には傷がつきにくい表面加工が施されており、長期間にわたって美しさと機能性を保つことができます。
さらに、メンテナンスのしやすさも重視されています。掃除が簡単にできる設計や、日常的な汚れが目立ちにくいカラーリングなど、細部にまで配慮が行き届いています。
また、施設の限られたスペースを活用できるコンパクトながら収納力に優れた設計や、部屋の雰囲気に調和するデザインも特徴です。
まとめ
慣れ親しんだ自宅を離れて新しい環境で生活を始めることは、ご本人様にとって大きな変化です。
そのサポートをする家族にとっても、はじめて直面することが多い上、時間的な制約の大きい中で決断しなければならない、難しいイベントです。
そうした制約がある中で、ご本人様が長く、居心地よく過ごすために出来ることのひとつに、「専門家のサポートを得ながらレンタルサービスを活用すること」があります。
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