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介護職の人材不足問題については、長期的には外国人労働に頼るしかない

竹中 先ほどメディアの問題を指摘しましたけど、国民も正しい情報を知ろうともっと努力する必要があります。日本国民は、特に経済に対するリテラシーが低いです。

日本人は貯蓄していると言われるけど、実際していないですよね。私は団塊の世代の一番下の世代ですけど、すごい数の介護難民が出てくるんだろうなと思います。

人は一人前になるのに18年とか20年かかるでしょ?その間にはものすごいお金と時間がかかるわけですが、同様に人が幸せに、安らかに死んでいくには、ものすごいお金と時間がかかるんです。そのための蓄えを、高齢者がしていますか?

みんなの介護 一部で貯蓄できている人がいますが、そうでない人との差がどんどん開いてる感じはありますね。いわゆる下流老人と言われてしまっている方々には、これからどういう救済方法があるでしょうか?

竹中 今のところ生活保護しかないですね。格差の問題は深刻ですが、統計で見る限り、日本の格差は世界の中ではまだましですよ。

でも、日本人はすごく無駄使いしていると思いますね。「そんなお金の使い方で、あなたの老後って本当に大丈夫なの?」と聞きたくなってしまうくらい。急激に平均寿命が伸びたことに対する社会の備えができていない。もちろん、政府にもできていないし、国民にもできていない。

みんなの介護 介護の現場でも、急激な高齢化に対応しきれていません。要介護者の増加に対して介護職員の確保が追い付かないという問題があります。

竹中 介護職の人材不足問題については、長期的には外国人労働に頼るしかないと思います。ところが、移民は嫌だと言う人が圧倒的に多い。あれもイヤ、これもイヤと言っているだけですよね。「じゃあどうするんですか?介護保険料を上げますか?」という話です。介護報酬を上げるかどうかに関しては、制度の問題なんですから、国民に聞けばいいですよね。それが民主主義ですから。

私の子どもがアメリカで学校に通っているときに、こういう手紙がきたんです。「学校の運営費は、スクールタックスという地元の税金で賄われている。色々物の値段の高騰があって、今まで外国語の授業の選択肢は3ヶ国語あったが、2ヶ国語にしていいか?」と。つまりサービスの質を下げて良いですかということですよね。「それが嫌なら税金を上げるか、どちらか選んで」という手紙でした。

みんなの介護 明確ですね。国民がどうするかという決断をして、その決断に国民が責任を負わなければならないということですね。

競争なんてとんでもないという人もいますが、自分で自分の道を塞いでいると思います ▶