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介護食の種類 きざみ食・ソフト食・ミキサー食etc

身体の状態に合わせた介護食

高齢者の食事において大切な3つとは

高齢者の介護食に大切な“食の楽しみを感じること”“食事を通じて生活リズムを整えること”“低栄養にならないこと”という3つの要素について

高齢になり、噛む力や飲み込む力が低下してくると困るのが今まで食べられていた食事が食べられなくなってしまうこと。食は大切な健康を維持するためのエネルギー源だからこそ、高齢者の方一人一人の状態に合わせた食事を用意する必要が出てきます。

通常、嚥下機能(飲み込む機能)や咀嚼機能(噛む機能)が健康で、糖尿病等の食事制限がない場合の食事を「通常食」もしくは「常食」と呼ぶ場合、高齢者の食べる力に合わせた食事を「介護食」と呼んでいます。

高齢者の食事において “食の楽しみを感じること”“食事を通じて生活リズムを整えること”、そして“低栄養にならないこと”の3つが特に大切と言われています。高齢者の方のなかには毎日の食事が一番の楽しみ…という方もいますから、食べやすさや栄養バランスに配慮していきたいところです。

ここでは嚥下機能や咀嚼機能の程度に合わせて様々な種類がある「介護食」について少しまとめてみましょう。

介護食の種類

高齢者の食べる能力に応じて分けられる様々な介護食

<主な介護食の種類と特徴>

  特徴
向いている人
×
向いていない人
きざみ食 食べ物を小さく刻んで食べやすくした食事 ・噛む機能(咀嚼機能)の低下した人
・義歯が合わない人
・開口障害がある人
・唾液の少ない人
→飲み込むときにまとめられず、むせやすくなる
・入れ歯を使っている人
→食品の入れ歯と歯茎の間に入りやすくなる
軟菜食
(ソフト食)
よく煮込んだり茹でることで柔らかくした食事

舌でつぶせる硬さである食事
・噛む機能(咀嚼機能)の低下した人
・食塊の形成が難しい人
・飲み込む機能(嚥下機能)の低下した人
・胃腸が弱い人
・箸がうまく使えない人
ミキサー食 ミキサーにかけて液体状にした食事

誤嚥を防ぐためにトロミ剤でトロミをつけることもある
・飲み込む機能(嚥下機能)の低下した人 ・食塊の形成が難しい人
→誤嚥しやすくなる
嚥下食 柔らかく調理したものをミキサー等でペースト状もしくはゼリー状にした食事 ・飲み込む機能(嚥下機能)の低下した人
流動食 液状のおかずや重湯
(粥の上澄みの液)
・手術後や高熱で胃が弱くなった人 ・低栄養の人
→エネルギー・栄養素が少ないため注意が必要

介護食と呼ばれるものには、いくつかの種類があります。噛む力(咀嚼機能)や、飲み込む力(嚥下機能)に合わせて適切な食事形態を選ぶことで、誤嚥(ごえん)や食事中にむせてしまうこと等を防げるだけでなく、自分の力で食事をすることをサポートできるため、医療施設はもちろんのこと、介護施設でも各種介護食の対応をしているところがほとんどです。

下記の表は、介護食の種類別に特徴と向いている人、向いていない人をまとめたものです。高齢者の方それぞれの体調や食べる能力に応じて、「刻み食」「軟菜食(ソフト食)」「ミキサー食」「嚥下食」「流動食」など様々な形態がありますので、それぞれの特徴を理解し、高齢者の方の身体の状態と照らし合わせて選んでいくことが必要となってきます。

介護食をつくる際に注意したいポイント

自宅で高齢者の方の食事を自炊で準備する場合、上記でご紹介したような介護食を実際に調理する際には食べやすくするために、それぞれ注意しなければいけない点が出てきます。

例えば、「刻み食」は噛む力が低下した方にとってはあまり噛む必要がないので食べやすくなる反面、唾液が少ないと口の中で食材が広がり、飲む込む際にむせてしまうケースも出てきます。さらに、入れ歯などを使っていれば、歯茎と入れ歯との間に食材が入ってしまい口の中が痛むことになってしまいます。

人は飲み込む際にある程度食べ物を塊にまとめ(食塊といいます)、飲み込むのですが、高齢者の方が食塊(しょくかい)がつくれるかどうかもきちんと把握しましょう。飲み込みやすくするためにはとろみなどをつける等の工夫が必要になってきます。

各種介護食を準備するにあたって注意したいのが「低栄養」の問題です。「国立長寿医療研究センター」が在宅療養をしている高齢者約1000名を対象に行った調査では、栄養状態が悪い「低栄養」と判断された人は全体の約37.3パーセント。「低栄養の恐れがある」と判断された人は全体の35.2パーセントと、実に合計して約7割の在宅療養生活をする高齢者が栄養状態に問題があったことが分かっています。

在宅療養患者である高齢者の栄養状態のデータ
低栄養(38%)
低栄養の恐れあり(35%)
栄養状態良好(27%)
itemcount
低栄養38
低栄養の恐れあり35
栄養状態良好27

「低栄養」は食事量が減ってしまうことが主な原因と言われており、嚥下機能の低下や消化機能の低下などは食欲の減退にも大きく関係があると考えられています。低栄養状態になってしまえば介護度が進行してしまったり、寝たきり状態を誘発させてしまうだけでなく、病気からの回復力も低下させてしまいます。

また、先ほどご紹介した「国立長寿医療研究センター」による同調査では、約3割の高齢者の方が噛むことに問題を抱えていたことも分かっています。在宅介護を行う方にとっても介護食を調理する際、市販のものを利用する際には、高齢者の方の食べる力をしっかりと把握するだけでなく、高齢者が楽しんで食事を楽しめるような工夫をするとともに、栄養状態にも気を配ることが大切と言えるのではないでしょうか。

国立長寿医療研究センターが発表している噛める程度についてのデータ、どんなものでも楽しい物を噛んで食べられる:258(26.1%)、噛みにくいものがあるがたいていのものは食べられる:377(38.1%)、あまり噛めないので食べ物が限られている:188(19.0%)、ほとんど噛めない:44(4.4%)、全く噛めず流動食(ミキサー食等)を食べている61(6.2%)

介護食をめぐる動向

新たな介護食品の基準として生まれた「スマイルケア食」

一口に「介護食」といっても様々な種類がありますし、高齢者の方の嚥下機能の状態によっても大きくその内容が異なります。自宅で毎日調理することが難しい家族の介護をする方や、厨房を持たない介護施設では市販の介護食品を活用するシーンも出てきます。

しかし、各メーカーによって様々な名称や表示方法があり、選ぶ側としてはメーカー間の比較が難しいとの声が上がっていました。また、高齢者向け宅食サービス等の普及により、レトルト食品以外にも高齢者の食べやすさに配慮した介護食サービスが広まりつつあるなかで、農水省では新たに介護食品の表示を分かりやすくしていこうという取り組みをスタート。「スマイルケア食」という名称で、食べる悩みに応じたフローチャートとともに分かりやすく介護食を選べる体制を整えています。

厚生労働省が推奨するスマイルケア食に関してのフローチャート
分類 噛む力 飲み込む力 形態等

問題なし

問題なし
管理栄養士等への相談の結果を受けて、個別に対応。

やや弱い

やや弱い
かたさ・ばらけやすさ・貼りつき安さなどのないものであって、弱い力で噛める程度のもの。

弱い

やや弱い
かたさ・ばらけやすさ・貼りつき安さなどのないものであって、歯ぐきでつぶせる程度のやわらかさのもの。
×
とても弱い

弱い
形はあるが押しつぶしが容易、舌と口蓋間で押しつぶしが可能なもの。離水に配慮した粥など。
×
とても弱い
×
とても弱い
スプーンですくって食べることが可能なもの。学会分類の主食の例では2-1(粒がなく付着性の低いペースト状の粥)、2-2(やや不均質(粒がある)でもやわらかく、離水もなく付着性も低い粥)の2種類がある。
×
とても弱い
×
とても弱い
均質で、付着性、凝集性、かたさ、離水に配慮したゼリー・プリン・ムース状のもの。おもゆゼリー、粥のゼリーなど。
×
とても弱い
とても弱い 均質で、付着性・凝集性・かたさに配慮したゼリー。離水が少なく、スライスゼリー状にすくうことが可能。

上手に介護食品を使って健康で豊かな食生活を

介護生活における介護食品を使った食生活について

栄養バランスの整った食事は、健康の源と言えます。高齢者にありがちな低栄養にならないためにも、食欲を増進するために美味しい介護食を用意することはもちろん、共に食卓を囲む時間も大切にしていきたいところです。

食欲が低下しがちな高齢の方には、柔らかめに炊いたご飯に卵やゆでたホウレンソウを加えることでタンパク質を摂取できるようにするなど少量でも効率よく栄養が取れる工夫をしてみましょう。

また、全てゼロからの調理を毎日3食準備することは相当な労力を要すること。だからこそ、例えば、ご自宅であれば昼ごはんは市販の介護食品や宅食サービスを利用し、夜ごはんは一緒のメニューで食べやすさを考えた調理方法をとるなどの工夫もいいかもしれません。

100パーセント完璧でなくてもいいという気持ちで、できる範囲できちんとした栄養を取れる介護食を用意してあげましょう。

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