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地域包括ケアシステムとは?

現代日本が直面している超高齢化社会とは?

2050年には1人の高齢者を1人の若者が支える!?

2050年には1人の高齢者を1人の若者が支える時代に突入する

日本人の平均寿命が伸び続け、団塊の世代も高齢者世代に突入した日本は、これまで経験したことのない超高齢化社会となっています。日本の人口構成比は2012年時点で65歳以上の高齢者1人に対して20〜64歳の働く世代は約2.4人。政府の推計では、2050年には1人の若者が1人の高齢者を支えなければならない時代となると予想されています。

こうした現状を受けて問題となっているのが、介護を必要とする高齢者の介護ケアや医療ケアの供給不足や実情にそぐわない介護・医療サービスの姿。現時点でも、特別養護老人ホームへの待機者数が増加し続け、介護ケアの供給が不足しているなかで、65歳以上の高齢者のうち、介護を必要とする人の中で認知症高齢者数だけでも2025年には470万人にもなると予想されており、これまでの高齢者への介護ケア・医療ケアのあり方を根本的に見直さなければいけない時期にさしかかってきていると言えます。

高齢化に伴う介護・医療を取り巻く問題を国として、そして国民として上手に乗り越えていこうとする厚生労働省の提案が、地域包括ケアシステムの推進です。

地域包括ケアシステムのポイント

国ベースではなく自治体ベースでの取り組み

地域包括ケアシステムの仕組みについての図説、地域住民は医療機関と通院・入院・医療ケアサービスの提供という関係性で結ばれている、地域住民は介護事業者と通所・入所・介護ケアサービスの提供という関係性で結ばれている、地域住民は自治体やボランティアへの参加によって生活支援や介護予防と結ばれている、これらを総じてケアプランに取り込んでいるのがケアマネージャーである

地域包括ケアシステムの最大のポイントは、高齢者が“住み慣れた地域”で介護や医療、生活支援サポート及びサービスを受けられるよう市区町村が中心となり、「住まい」「医療」「介護」「生活支援・介護予防」を“包括的に”体制を整備していくという点です。

これまでの国主導の高齢者福祉事業やサービスが市区町村主体で行われることにより、高齢者が住み慣れた地で行政・民間企業・ボランティア団体がより自由に、自主的に地域づくりをしていくことが求められているのが地域包括ケアシステムなのです。

自治体ベースで、その地域に見合った地域包括ケアシステムを構築し、更にそれを軌道に乗せていく必要性が求められているなかで、各自治体では3年ごとの介護保険事業計画の策定・実施を行い、地域包括ケアシステムを2025年までに確立すべく、既に動き始めているのです。

「施設から在宅へ」を推進

地域包括ケアシステムの大きな目玉としてもう一つ国が掲げている方針が「重度要介護者となっても、なるべく長く、住み慣れた地域で暮らす」という大義名分のもと「施設から在宅へ」ケアの場を移行していこうとしている点です。

厚生労働省が発表している2012年8月から2055年までの65・75歳以上人口推計グラフ、2012年に3058人(65歳以上高齢者:1547万人、75歳以上高齢者:1511万人)だった高齢者人口が2055年には3526万人(65歳以上高齢者:1225万人、75歳以上高齢者:2401人)へと推移することがわかる
要介護度別の特別養護老人ホーム入所申込者数の推移グラフ、入所申込者数は平成21年から平成26年の間に42.1万人から52.3万人に増加していることがわかる、平成21年現在要介護4〜5が17.9万人・要介護3が11.0万人・要介護1〜2が13.2万人の待機者、平成26年には要介護4〜5が21.9万人・要介護3が12.6万人・要介護1〜2が17.8万人の待機者がいる

上記のグラフからも分かる通り、2009年から2013年にかけて、特別養護老人ホームへの入所申込者数が42.1万人から52.3万人へと増加しているように、今までのように介護ケアを入所型施設で対応していくことが増々難しくなってきます。

このように、介護施設医療機関ではこれ以上に入所・入院がしにくくなることが予測されています。また、要介護認定のリスクが高まる後期高齢者数が前期高齢者数よりも多くなることから、対応策として期待されているのが「在宅ケア」なのです。

地域包括ケアシステムは、これまでの24時間ケアが受けられる入所施設内での内部完結型ケアから、高齢者の暮らしを自宅等を中心に地域で支えていく地域完結型ケアに移行することが大きな狙いのひとつです。

既に、高齢者の在宅での生活を支援するために通所・訪問・宿泊サービスを行う「小規模多機能型」と「訪問介護」の一体的な運営ができる複合型サービスの構築や、デイサービス等の充実などが図られています。また、医療現場においても地域包括ケア病棟を2014年度には新設し、在宅復帰に向けた医療ケアやリハビリなどを中心に在宅復帰支援に力を入れはじめています。

地域包括支援センターの存在

地域包括ケアシステムをかたち作る中核機関として、各地域に存在するのが地域包括支援センターです。2006年以降、全国各地の市区町村での設置が進み、2012年4月現在では全国に約4300箇所の地域包括支援センターが存在しています。

三菱総合研究所が発表している2006年度から2012年度にかけての地域包括支援センター設置数の推移グラフ、2006年度には3436箇所だったものが2012年度には4328箇所にまで増加していることがわかる

生活・医療・介護・予防に一連の関係性と流れを作り、高齢者が今までと同じ地域で充実した日々を送れるようにする地域包括ケアシステムを、地域包括支援センターに属するケアマネージャーのアドバイスのもと、一人一人の高齢者に合わせて最適なサポートをナビゲーションしていく拠点として機能。高齢者に介護の必要性が出てきたら、まずは地域包括支援センターに相談しましょう。

地域包括ケアの課題

医療と介護との連携はどう図られるのか?

介護の現場における医療と介護の連携について

冒頭にご紹介した地域包括ケアシステムのイメージ図を見てみると、医療と介護は高齢者の住まいを中心として最も近い存在として連携することが求められています。

しかしながら、医療関係者の間では「介護と医療は別物」という認識もまだまだ根強いのが現状。高齢者のケアを考えるにあたって、介護スタッフと医療スタッフが共に意見を出し合ってケア方針を決めていくことが、地域包括ケアを可能にする大切な点であるにもかかわらず、関係者からはこの両者の連携がうまくいっていないという声もあがっています。

地域包括支援センターが医療と介護の連携の中心となるよう、しっかりと機能していくことが今後より一層大切になってくると言えるでしょう。

地域間格差という問題

在宅介護を推進する動きの中では地方自治体管轄が増えることで地域間格差が生じるという問題が

地域包括ケアに向けた取り組みに共通して存在しているのが「自助」「互助」「共助」「公助」という考え方です。

介護予防に取り組み、健康寿命を伸ばすという「自助」に加え、家族・親戚・地域で暮らしを助け合う「互助」、介護保険・医療保険サービスの利用による「共助」、そして生活困難者への対策として生活保護支給等による「公助」という考え方にもとづき、地域全体で医療や介護、行政との垣根をなくしていくことが求められています。

しかしながら、これらの考え方に基づいた地域包括ケアの問題点として指摘されているのが、地域それぞれの取り組みに任せてしまうことによる“地域格差”の問題です。

「自助」や「互助」がどれだけできるかは、まさに地域の力が試されているとも言えるため、高齢化率の進展の差や、地域ごとの要介護・要支援認定を受けた高齢者に対するサービスの提供のあり方等にばらつきが出てきているとも言われています。

サービスのあり方にあまりにも大きな差が出てしまえば、「住み慣れた地域で」をモットーとする地域包括ケアへの体制づくりの過程で、より良いサービスが受けられる自治体へ高齢者が転居をしてしまう恐れも出てきてしまうことが指摘されています。

真の意味で高齢者にとって暮らしやすい社会を目指して

地域包括ケアシステムは2025年までにはある一定の形が完成されることとなっています。この目標に伴い、政府や各関係機関では新たな法整備や体制づくりが進んでいくこととなります。

こうしたなかで、様々な課題がありながらも最も大切なのは、要介護・要支援高齢者をどう支援していくのかという点。地域包括ケアシステムの名のもとに、“介護難民”や“医療難民”が生まれてしまうことのないように、しっかりとした制度づくりが求められています。

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