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認知症に使われる回想法とは?

回想法の目的は?

高齢者の心理的な安定を促す回想法

回想法を利用した認知症の治療について

高齢者、特に認知症高齢者にとって効果があると言われ、多くの介護施設で取り入れているレクリエーションのひとつである回想法は、介護に関係する方なら一度は耳にしたことがある言葉ではないでしょうか?

その名の通り、過去を回想し、現在の生活に活かすというコンセプトで実施される回想法を取り入れたレクリエーションは、高齢者の方の人生を肯定的に振り返り、参加者の心理的な安定や記憶力を改善させる、自尊心を向上させるなどの目的で行われる療法を取り入れたレクリエーションです。

懐かしい音楽や写真などをきっかけに、過去の楽しい思い出を振り返ることは、参加する高齢者にとっても精神的にいい影響を及ぼすだけでなく、スタッフにとっても参加者のこれまでの人生やこだわりなどを深く知ることで日々の介護にも役立てることができますから、機会があれば是非取り入れてみてはいかがでしょうか?

ここでは、回想法の具体的な方法や、認知症高齢者にとっての回想法の意義などをまとめておきましょう。

回想法による認知症への効果について

認知症高齢者の症状緩和や記憶力の維持などに効果的

認知症高齢者の方の認知機能を改善したり、症状を緩和したりするための手法としても注目されている回想法を取り入れたレクリエーションですが、具体的にはどのような効果が期待できるのでしょうか?

回想法は参加者の心の安定や自尊心を持たせる目的で行われるということは冒頭でご紹介した通りですが、認知症症状でよく見られるのが物忘れや時間・場所への認識ができなくなるなどに加えて約8割の方に「大きな声を出す」「悪口や雑言をはく」などといった問題行動が見られると言われています。

回想法を取り入れたレクリエーションは、こうした問題行動を薬物や身体拘束などで対応するのではなく、人として尊厳ある生活を維持するためのアプローチとして取り入れられているのです。

認知症症状の特徴のひとつとして、新しいことを記憶することが難しくても、昔の記憶、つまり長期記憶は維持できていることが多く、こうした残された機能を上手に引き出すことで記憶を刺激し、気持ちを安定させる効果があるとされています。実際に、参加者は認知症症状が改善したことで、生きる意欲が高まる、コミュニケーションをとる意欲が向上するなどの効果が報告されています。

回想法の具体的な方法とは

参加人数やアプローチによって手法が異なる回想法

個人回想法とグループ回想法の2種類における回想法の具体的な方法について

高齢者の過去の思い出を引き出し、認知機能の向上や気持ちの安定を図る回想法を行うにあたって、方法が大きく分かれるのが参加者の人数です。基本的に回想法は、「個人回想法」と「グループ回想法」に分けられ、マンツーマンで行うケースと、6人から8人程度のグループになって取り組むケースがありますので、介護施設におけるマンパワーや高齢者個々の状況に応じて選んでみましょう。

グループで行う場合のメリットとしては、参加者同士が昔を語り合うことで他の人との交流がうまれること、世代が違う参加者がいれば世代間交流にも繋がり、高齢者にとって効果があるだけでなく、地域の子供たちとの交流など地域参加にも貢献できる広がりがある点が挙げられます。

また、毎週決まった曜日、時間に行うプログラム化した取り組みだけでなく、日常的に回想法を取り入れて、様々な生活のシーンで高齢者に昔の思い出を引き出したりしていくコミュニケーション方法もあります。今回は、回想法を取り入れたレクリエーションとして、プログラム化した「グループ回想法」をどのように行っていけばいいのかをご紹介していきましょう。

グループ回想法を行う際に注意したいこと

グループ回想法を行う際の注意ポイント

回想法を取り入れたレクリエーションを行うにあたって、まずは注意しなければいけないポイントを頭に入れておきましょう。

回想法は個人の過去や思い出など大切な人生の一端に触れる時間であることから、参加する高齢者の方が過去を語ることにネガティブな感情を抱かないよう、話し手の意見を肯定的に受け止めることが大切です。

例えば、「死んだ夫は、こんなにもひどい人だった…」などのように、聞き方によっては家族や話に登場してくる人たちの悪口にも聞こえるような話が出てくる可能性があります。こうしたケースでも、語り手の尊厳を守るためにも話に否定的な返答をしたり、途中で遮ったりすることはせず、全て聞き、受け止める姿勢が求められます。

また、話す度に、参加者の気持ちによってその内容が変わってくることも充分考えられますので、「前はこう言っていたのに…」などと内容の変化を指摘したりすることもしないようにすることが大切です。

回想法は高齢者の精神の安定を促すことも大きな目的のひとつ。だからこそ、本人が話したくないことを無理に聞き出そうとしたりすることは避けましょう。話された内容には深く共感し、本人の自発的な語りを引き出すことがとても重要になってくるのです。

グループ回想法の具体的な方法

グループ回想法を行う時の具体的な方法について

グループで回想法を実施する場合は、事前に何回行うか、毎回のテーマはどんなものにするのかを決めておくことが大切です。また、グループ決めも参加者のバランスなどをよく考え、参加者にもアセスメントをとることを怠らないようにしておきましょう。

実際のグループ回想法では6人から8人程度のグループで行うのが一般的。参加者以外に、スタッフがリーダーとして1人、サブリーダーとして1人の最低2名が付き添い、可能であれば更に2人ほどいると理想的です。

回数・テーマの設定においては、例えば時系列順に設定するケースや、おはじきやお手玉、写真など懐かしい道具や思い出を引き出すツールを準備し、それによって設定するケースなどがあります。いずれにしても、最初の会は気軽に参加できる比較的軽く、楽しい内容にし、深い話などは参加者同士の気心が知れた段階に持っていくような配慮が必要です。

お菓子やお茶などを用意し、穏やかな環境のなか、「思い出会」などと身近な回想法のレクリエーションを銘打つなど参加者の不安を取り除く配慮をしておけば、参加者にとってもよりリラックスして取り組める時間となります。

回想法は、高齢者と介護者との信頼関係を築く一助にもなる互いを理解するための有効な時間。介護施設で働く方は積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか?また、在宅介護をしている方も、日常に昔を思い出すきっかけを用意するなど回想法を日々の暮らしに取り入れるよう意識するだけでも、高齢者の方の気持ちが穏やかになっていくきっかけになるかもしれません。

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